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徒然に.

創価学会について思うことを書く予定です.

勧誘と入会 ver.2

※ 本記事は「勧誘と入会 - 徒然に.」に加筆・修正したものです.

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これまで4回に亘って創価学会員の信仰理由について考えてきた(以下の4つのエントリ)

今回は以上のエントリを踏まえて,信者の宗教勧誘活動と入会決定の関係性について,1つの数学的表現を試みたい.

数学的表現

宗教勧誘をうける人物Xは,宗教勧誘を行う人物Yによる勧誘投入量 a \in [0, \infty )に応じて,Xが入会したときに期待される信仰メリット・デメリットの認識を深め,入会の判断を行うとする. Xの効用関数 U(a)を部分効用関数u_i(a),i=1,2,3の線形結合で表現できるものとし,以下のように表す.

U(a) = \sum_{i=1}^{3} u_i(a)

但し,u_1(a)Xの認識する「わかりやすい」信仰メリット,u_2(a)Xの認識する「わかりにくい」信仰メリット,u_3(a)Xの認識する信仰デメリットを表す(詳細は以前のエントリを参照).

認識される信仰メリットは負値をとらず,一方で認識される信仰デメリットは正の値をとらないものとする.また,勧誘活動が行われない場合,認識される信仰メリット・デメリットの値はゼロであることを仮定する.即ち,

u_1(a) \ge 0, u_2(a) \ge 0, u_3(a) \le 0, u_i(0) = 0, i =1,2,3

である.勧誘量に応じて信仰メリット・デメリットの認識が深まることを考えて,部分効用関数に単調性の条件を課す.

 \forall a, a^{'} \in [0, \infty), a \le a^{'} \rightarrow u_i(a) \le u_i(a^{'}), i=1,2 

 \forall a, a^{'} \in [0, \infty), a \le a^{'} \rightarrow u_3(a) \ge u_3(a^{'}) 

Xは信仰メリットの認識と同時にその論理を理解し,宗教活動の一定割合をそれ以外の活動で代替可能であると認識することを仮定する.このことは,信仰デメリットに含まれる信仰の機会費用が増加することを意味する.代替の程度を表すパラメータを  s \in [0, 1] ,認識される機会費用以外の信仰デメリットを  c(a) として,  u_3(a) を以下の様に表現する.

 u_3 (a) = c(a) - \sum_{i=1}^{2}s_iu_i (a)

但し,

c(a) \le 0, c(0) =0, \forall a, a^{'} \in [0, \infty) , a \ge a^{'} \rightarrow c(a) \le c(a^{'})

である.

いま,ある勧誘投入量 a^* \in (0, \infty)閾値として,Xがいわゆる信仰メリットの「過大評価」を行うことを考える.このとき,「わかりにくい」信仰メリット u_2(a)の増加が期待される.Xの「過大評価」の思考が確立される勧誘投入量 a^*はただ1つ存在するものとし,「過大評価」の程度を表現するパラメータを b(a) \in [1, \infty)として, u_2(a)を以下のように表す.

 u_2(a) = b(a)v(a),

 b(a) = 1 \ if \  a \in [0, a^{*}), b(a) = \alpha \in (1, \infty) \ if \ a \in [a^*, \infty),

v(a) \ge 0, v(0) = 0, \forall a, a^{'} \in [0, \infty), a \le a^{'} \rightarrow v(a) \le v(a^{'})

以上を踏まえて,U(a)を書き直すと,

U(a) = (1-s_1)u_1(a) + (1-s_2)b(a)v(a) + c(a)

である.

特定化と含意

簡単化のため,宗教以外の活動への代替可能性水準s_iは信仰メリットの「わかりやすさ」によらず等しいことを仮定し,

 s_1 = s_2 = s

とする.また,u_1(a), v(a), c(a)の関数形を以下のように特定化する.

 u_1(a) = 0.9\sqrt{a}, \ v(a) = 0.1\sqrt{a},  \ c(a) = -0.5\sqrt{a}

 a \in [0, a^{*})のときを考えると, b(a) = 1であるから,U(a)

 U(a)=(0.5-s)\sqrt{a}

となる.

 U(a) \gt 0 \rightarrow 信者となる

 U(a) \le 0 \rightarrow 信者とならない

であったから,

s \lt 0.5 \rightarrow 信者となる

s \ge 0.5 \rightarrow 信者とならない

である.このように,「過大評価」を行う思考が確立していない状況下( a \in [0, a^*))では,信仰の決定において宗教活動の差別化が決定的に重要である.

一方で, a \in [a^{*}, \infty)のときを考えると,U(a)

 U(a)=((1-s)\alpha-0.5)\sqrt{a}

となり,もしs \ge 0.5であったとしても \alphaが十分に大きければXは信者となる.したがって,s=1でない限りは「過大評価」を行う思考を確立すること,つまり,論理性の強くない信仰メリットを強く信じるような勧誘活動が極めて重要となってくる.

以上のように,今回は勧誘活動と入会決定の関係性について数学モデルを用いることでその含意を検討した.しかし,本モデルでは実際に Xへ投入される Yからの勧誘量がどのような水準で決定されるかはわからない.したがって,信者が自身の宗教活動の程度をどのように決めるかのメカニズムを明らかにする必要がある.このことを踏まえて,次回からは,創価学会員の宗教活動とは何なのかについて考えたい.

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